イネの花

_DSC5404.jpg 田植えから約70日、黒川の田んぼにもやっとイネの花が咲きだして、稔りの秋を予感させる。

イネの花には花弁がないんですね。白く見えているのは、花びらではなく、おしべです



_DSC5409_l.jpgイネの開花は穂がでてきた日の翌日の午前中に始まり、2時間ほどで終了する。イネの成長は個体差と環境差があるため、黒川での開花期は1週間以上続く。



_DSC5730s_ai.jpgイネの開花とは、えい(もみがら)が左右に割れて口を開き、そこからおしべが外に姿をみせ、おしべの根元(えいの中)のめしべが授粉する状態をいう。

えいが口を開けている時間は短く、わずか数十分間しかない。口が閉まってもおしべは外に取り残されたままになり、めしべだけがえいの中に仕舞い込まれる。

イネの花として見ているのは、たいていこの取り残されたおしべであって、この写真もすでにえいが閉じてしまっている。



_DSC5425.jpg開花が終わったえいには、すでにもみ(籾)の雰囲気がある。先端にある針状の突起はのぎ(禾=芒)。野生時代のイネには、これで獣に付着して種を運ばせる働きがあったらしい。

「のぎへん
」は木に「ノ」ではなく、この「のぎ」を象形化したもの。だからのぎへんがつく漢字は、穀物の実りに関係する。そういわれると「稼ぐ」にしても「租税」にしても、黄金色に稔った稲穂がその漢字から浮かび上がってきませんか。





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このページは、hhiguが2011年8月16日 22:50に書いたブログ記事です。

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